1問1答で仕訳を切る!売上・仕入

簿記3級
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1.商品を掛で仕入れる

<問題>

販売用の弁当を合計10,000円分購入し、代金のうちは6,000円は現金で支払い、残額は掛とした。

<解答>

左側(借方)
金額
右側(貸方)
金額
仕入
10,000
現金
6,000
買掛金
4,000

<解説>
■左側
弁当という商品を購入したので、「仕入」(費用)を左側に10,000円分計上します。

■右側
現金(資産)の減少が6,000円分あるので、右側に現金を6,000円書きます。
「残額は掛とする」ので、4,000円は代金の後払い(ツケ)です。
後日支払わなければいけない(後日現金支出が生じる)ので、「買掛金」という「負債」の増加を右側に表現します。

2.仕入れた商品を販売する

<問題>

得意先へ上記の弁当を12,000円で販売した。代金のうち7,000円を現金で受け取り、残額は掛とした。

<解答>

左側(借方)
金額
右側(貸方)
金額
現金
7,000
売上
12,000
売掛金
5,000

<解説>
■左側
現金(資産)の増加が7,000円分あるので、左側に現金を7,000円書きます。
「残額は掛とする」ので、残りの5,000円は得意先からの代金の後払い(ツケ)です。
後日現金を受け取る権利(後日現金収入が生じる)ので、「売掛金」という「資産」の増加を左側に表現します。

■右側
弁当という商品を売り上げたので、「売上」(収益)を左側に計上します。

先生
弁当を仕入れて、無事売り上げることができたね。さて、この段階での貸借対照表(B/S)と、損益計算書(P/L)はどうなっているかな?
まいる
ええと、、こうですか?

先生
その通りだね!現金では6,000円支払って7,000円受け取っているから、手元に現金は1,000円残っている。
B/SとP/Lの左側は合計で16,000円、右側も16,000円で、貸借(左側と右側)も一致しているよ!

3.掛を精算する

<問題>

①上記の買掛金4,000円を現金で支払った。
②上記の売掛金5,000円を小切手で受け取った。

<解答>
①買掛金の支払

左側(借方)
金額
右側(貸方)
金額
買掛金
4,000
現金
4,000

<解説>
■左側
買掛金を現金によって支払ったので、「買掛金」(負債)が消えます。もともと右側に計上していた負債を消すので、左側に「買掛金」を書きます。

■右側
現金(資産)の減少なので、右側に書きます。

②売掛金の受領

左側(借方)
金額
右側(貸方)
金額
現金
5,000
売掛金
5,000

<解説>
■左側
「小切手」を受領したときは、「現金」の増加です。「小切手」は郵便局や銀行に行くとすぐ換金できるので、「通貨代用証券」として「現金」で記載するのでしたね。
そのため「現金」として左側に書きます。

■右側
売掛金を小切手という現金によって受領したので「売掛金」(資産)が消えます。もともと左側に計上していた資産を消すので、右側に「売掛金」を書きます。

1問1答で仕訳を切る!現金・預金

まいる
掛も全部精算されました!この時点でのB/S・P/Lは簡単ですね!

先生
全て精算されると、利益分2,000円が現金で残る形になるね。せっかくだから、決算もやってみようか!
まいる
決算ですか。。なんだか難しそうですね。
先生
弁当を仕入れて、弁当を売った。この単純な流れで決算整理仕訳を見た方が決算もスムーズに理解できるよ!
B/S・P/Lを完成させてみよう。「仕入」は「売上原価」という名前で書いてみてね。
まいる
当期純利益を入れて、B/S・P/L共に貸借を一致させるんですね!
仕入は「売上原価」って科目にしてあげてっと。

先生
その通り!B/S・P/L各々で、貸借(左側と右側)合計が一致している形になっているよ。
当期純利益は簿記3級では仕訳に表さないけど、表すとしたらこのようなイメージ。毎年P/Lで発生した利益をB/Sに取り込むことで、B/Sはいくらの利益が積みあがっているかが分かるようになるよ。
左側(借方)
金額
右側(貸方)
金額
当期純利益(P/L)
2,000
当期純利益(B/S)
2,000
先生
P/Lを実務で使われるような表形式にして、分かりやすく表現するとこんな感じだよ。商品を買ってきて売る。一番基本となる取引だけに、実務では仕訳もたくさん出てくるんだ。

仕入と売上原価の関係
仕入と売上原価は似ているようで別の科目です。ここでは仕入=売上原価の関係が成り立つのでそのまま「売上原価」に書き替えましたが、詳細は商品の仕訳を学ぶときに細かく見ることにします。
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